星と聞くと、まず思い浮かべるものは何ですか?
おそらく、星座を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
なじみ深いものでいえば、夏の大三角形、天の川、オリオン座など
あげればきっとキリがありませんね。
その中でも占いブームにのっとり、
誕生日占いとしてもよく目にする星占いの12星座も
もはや定番といえるでしょう。
もともとは黄道12星座、
つまり太陽の通り道である黄道上に存在していた
星座であったわけですが、
今回はそれらを形成している星座、
そこにまつわる由来や小話についてご紹介していきたいと思います。
牡羊(おひつじ)座
★期間★ 3月21日~4月19日
★ラテン語★ Aries
★形作る主な星★ α星(ハマル)・β星(シェラタン)・メサルティム・ボティン
★由来★
アタマス王の子どもプリクソスとヘレが、
後妻のイノの企みによって神への生贄にされてしまいます。
その時ヘルメス神が「黄金の毛を持つ羊」に2人を乗せ逃がしました。
この話の羊が牡羊座の由来と言われています。
牡牛(おうし)座
★期間★ 4月20日~5月20日
★ラテン語★ Taurus
★形作る主な星★ α星(アルデバラン)・β星(エルナト)・
すばる・ヒアデス星団・M1
★由来★
最も古くからある星。
女性に愛を伝えるためにゼウスが牛の姿になった話と
ゼウスが好きになった女性が牛の姿に変えられてしまった話の
2つの神話があります。
ここで出てくる牛が牡牛座の由来と言われています。
双子(ふたご)座
★期間★ 5月21日〜6月21日
★ラテン語★ Gemini
★形作る主な星★ α星(カストル)・β星(ポルックス)・γ星(アルヘナ)・
δ星(ワサト)・ε星(メブスタ)・ζ星(メクブダ)・
η星(プロプス)・μ星(テジャト・ポステリオル)・
ξ星(アル・ジル)・ο星(ジシュイ)
★由来★
ギリシャ神話には、大神ゼウスとスパルタ王妃レダの間に
4人の子供が生まれました。
そのうち2人は男の子で、
カストルとポルックスと名付けられました。
ある戦いの最中カストルは敵の矢にあたり死んでしまいました。
ポルックスは不死身なので死ぬことはなく、
カストルが死んでしまったことをとても悲しみました。
大神ゼウスは2人がいつも一緒にいられるように、
双子座として天の星座になったと言われています。
蟹(かに)座
★期間★ 6月22日〜7月22日
★ラテン語★ Cancer
★形作る主な星★ α星(アクベンス)・β星(アルタルフ)・
γ星(アセルス・ボレアリス)・
δ星(アセルス・アウストラリス)・ζ星(テグミン)
★由来★
ギリシャ神話では、
勇者ヘラクレスが水ヘビの怪物ヒドラと戦ったときに、
ヒドラに味方してヘラクレスに踏みつぶされた怪物カニが、
蟹座になったと言われています。
獅子(しし)座
★期間★ 7月23日~8月22日
★ラテン語★ Leo
★形作る主な星★ α星(レグルス)・β星(デネボラ)・γ星(アルギエバ)・
δ星(ゾズマ)・ζ星(アダフェラ)・θ星(シェルタン)・
λ星(アルテルフ)・ο星(スブラ)
★由来★
獅子座の神話はヘラクレスの冒険物語の中に登場するお話です。
ネメアの森に住みつき、
家畜や人間を喰らう獅子がいました。
ある夜、ヘラクレスはその獅子を見つけ倒そうと
矢を放ちましたが、皮が分厚く矢は刺さりませんでした。
棍棒で殴りつけても棍棒が真っ二つに割れるだけで
獅子はものともしません。
ヘラクレスは素手で獅子に挑み、首を締め上げ、
やっとのことで倒すことができました。
この獅子が天に昇り、獅子座になったと言われています。
乙女(おとめ)座
★期間★ 8月23日~9月22日
★ラテン語★ Virgo
★形作る主な星★ α星(スピカ)・β星(サヴィヤヴァ)・Y星(ポリマ)・
δ星(ミネラウバ)・ζ星(へゼ)・
η星(ザニア)・ι星(シュルマ)
★由来★
乙女座にはいくつか由来となった神話がありますが、
そのうちの1つを今回は紹介します。
農業の女神デーメーテルには
ペルセフォネという娘に恋をした冥界の神ハデスが、
ペルセフォネを地底の宮殿に連れ去ってしまいました。
デーメーテルは、娘がさらわれたことに絶望しました。
すると地上は、1年中冬のようになってしまったのです。
見かねた最高神ゼウスは、
ハデスに惨状を告げペルセフォネを返すように説得します。
ペルセフォネは地上に戻ることができ、
母との再会を喜んだのですが
ハデスはペルセフォネが地上に戻る前に、
食べると二度と地上の人間のようには戻れないという
冥界のザクロの実を食べさせていたのです。
ペルセフォネは1年の3分の2は地上で暮らすことができますが、
3分の1は冥界に戻らなくてはいけません。
ペルセフォネが冥界に戻っている時期には
デーメーテルが悲しみ地上では作物が取れません。
こうして冬ができたといわれています。
この女神デーメーテルが天に昇り、乙女座になったと言われています。
天秤(てんびん)座
★期間★ 9月23日〜10月23日
★ラテン語★ Libra
★形作る主な星★ α星(ズベン・エル・ゲヌビ)・
β星(ズベン・エス・カマリ)・
γ星(ズベンエルハクラビ)・σ星(ブラキウム)
★由来★
ギリシャ神話の世界では、
アストレアという女神がもつ
天秤に由来していると言われています。
元々は、天秤の皿は、
蠍(さそり)座の「ハサミ」だった
という説もあります。
そして、天秤座の近くには、
200光年は離れているHD140283という
宇宙最古の星が存在しています。
ひときわ天秤座の存在を強調するものとなっています。
蠍(さそり)座
★期間★ 10月24日〜11月22日
★ラテン語★ Scorpio
★形作る主な星★ α星(アンタレス)・β星(アクラブ)・δ星(ジュバ)・
ε星(ララワグ)・θ星(サルガス)・κ星(ギルタブ)・
λ星(シャウラ)・ν星(ジャバハー)・π星(ファン)・
σ星(アル・ニヤト)・υ星(レサト)
★由来★
オリオン座と蠍座が闘う姿は有名ですが、
昔中国では、蠍座が青龍として描かれていました。
調子に乗ったオリオンを
女神ヘラ懲らしめるために
遣わされた蠍として有名です。
元々オリオン座は夏でしたが、
蠍を恐れて冬に移動したという
伝説もあるそうです。
射手(いて)座
★期間★ 11月23日〜12月21日
★ラテン語★ Sagittarius
★形作る主な星★ ζ星(アルケラ)・λ星(カウス・ボレアリス)・
μ星(ポリス)・σ星(ヌンキ)・τ星・φ星
★由来★
ケイローン(上半身人間、下半身馬)がいました。
ある時、ヘラクレスが間違えて打った毒矢が
ケイローンの膝に当たってしまいました。
ケイローンは不死身だったのですが痛みに苦しみ、
不死を友達に譲りました。
そして星座になったと言われています。
山羊(やぎ)座
★期間★ 12月22日〜1月19日
★ラテン語★ Capricorn
★形作る主な星★ α星(アルゲディ)・δ星(デネブ・アルゲディ)
★由来★
牧神パーンが宴会をしているときに
いきなり怪物テュポーンが現れました。
パーンはびっくりしてしまい、
慌てて変身して川に飛び込みました。
本来は魚に変身するのですが、
水面より上が山羊、下が魚の姿になってしまいました。
そのおかしな姿を見たゼウスが大笑いし、
その姿を星座にしたと言われています。
水瓶(みずがめ)座
★期間★ 1月20日〜2月18日
★ラテン語★ Aquarius
★形作る主な星★ α星(サダルメリク)・β星(サダルスウド)・
γ星(サダクビア)・δ星(スカト)・ε星(アルバリ)・
Θ星(アンカ)・κ星(シィツラ)
★由来★
ギリシャ神話が由来となっています。
不死の酒ネクタール(樹木などが分泌する甘い汁)を
注ぐガニュメデス(トロイアの王子)の持つ
水瓶であるとされています。
水瓶からこぼれた酒は、
魚座の口に流れていると言われています。
魚 (うお) 座
★期間★ 2月19日〜3月20日
★ラテン語★ Pisces
★形作る主な星★ α星(アルレシャ)・β星(フムアルサマカー)・ζ星(レーヴァティ)
★由来★
ギリシャ神話が由来となっています。
オリンポスの神々が巨人族と戦った
ギガントマキア(宇宙の支配権をめぐる大戦)の時のことです。
神々がナイル川沿いで宴会を開いていた時、
怪物テュポーンが現れました。
オリンポスの神々は驚きナイル川に飛び込みました。
アフロディーテ(愛と美と性を司る女神)と
その子エロース(愛の神)も飛び込みました。
その際、魚に姿を変えて離ればなれにならないように、
お互いをひもで結びました。
その姿が星座になったと言われています。
まとめ
みなさんの星座はいかがでしたでしょうか?
自身の星座の由来は意外と知らないこともあったかと思います。
星座をまたいで物語があるのって楽しいですね。
身近なところから未来の宇宙ビジネスに
関心を抱いてもらえたら嬉しいです。
将来は、宇宙がより身近な存在になっていきます。
これからがとても楽しみですね!!