皆さんこんにちは!

皆さんは冬の星座で思い浮かぶのは何座でしょうか?

色々ありますが、私が真っ先に思いつくのはオリオン座です。

しかし、オリオン座について詳しく知りません。

そこで今回は、冬を代表するオリオン座についてどんな星か、星の寿命、オリオン座の神話や、オリオン座の見つけ方などをお話したいと思います!

 

星の見え方

まず最初に皆さんが見ている星って明るさに等級があったり、

見えている光が何十年、何千年も前だということを知っていますか?

◎等級について

星の明るさは主に等級で表現されていて、

1番暗い星が六等星で、明るい星が一等星と言われています。

数字が小さくなるなるにつれ明るくなっています。

皆さんが毎日見ている太陽はマイナス26.7等級と、マイナスがつくようになります。

他では、満月はマイナス12.7や、金星では、マイナス4.7となっています。

星座では、冬の大三角形であるおおいぬ座のシリウスがありマイナス1.46となっております。

詳しくはこちら

◎何年前の光を見ているのか

実は、皆さんが見ている星、月や太陽などの光が過去の光なのをご存知でしょうか。

月と地球の距離はおよそ38万キロで光の速さで表すと、約1.3秒なので

私たちが見ている月の姿は、約1.3秒前の姿なのです。

また、太陽も地球までの距離はおよそ1億5千万キロで光の速さで表すと、約8分なので

私たちが見ている太陽の姿は、約8分前の姿なのです。

 

◎宇宙の距離の単位

皆さんは、宇宙の話などで何億光年という単位を聞いたことがありませんか。

この“光年”は、星と星の間の距離などを表すのに用いられるもので、

1光年は、光が宇宙空間を1年に進む距離で、1光年は9兆5千億キロとなります。

莫大な距離ですね……。

ちなみに、光が1秒間に進む距離が約30万キロです。

 

オリオン座の神話

オリオン座は、ギリシャ神話に基づいています。

 

オリオンは海神・ポセイドンの子として誕生しました。

ポセイドンの血を引いているので、海の上を自由に歩くことができるとも言われていましたが、何よりも、狩りの名人として知られていました。

 

ある時、オリオンはキオスの王・オイノピオンのところに滞在していましたが、このときオイノピオンが気に入っていたメローぺという女性に恋をしてしました。

オリオンは森の中のライオンを素手で倒して、その皮をメローぺに贈ったりしていましたが、オイノピオンはいい気がするはずもありません。

 

オイノピオンはある日、オリオンを酒に酔わせ、ぐっすりと眠っているところを部下に襲わせます。

オリオンは焼け火箸で目をつぶされ、そのまま海岸に投げ捨てられてしまいます。

 

気が付いたオリオンは、自分の目が見えないことに驚きますが、いくら剛勇のオリオンと言えども、目が見えず何もできません。

オリオンは深く悲しみ、大神・ゼウスに祈ります。

 

ゼウスは哀れと思い願いを聞きとどけ、鍛冶の神・へパイストスの槌音を響かせ、その音を頼りに、オリオンをへパイストスのもとへと導きました。

へパイストスのところへたどり着いたオリオンは、へパイストスの弟子であるケーダリオンに背負われ、暁の女神・エーオスのもとへ連れて行かれます。

ここで、女神のやわらかい朝の光を浴びることができ、オリオンは視力を取り戻すことができました。

 

視力が回復したオリオンは、力を取り戻し、以前のように狩りに出かけました。

ある日、オリオンを見た女神・アルテミスは、オリオンを気に入り、やがてはふたり一緒に狩りをするようになりました。

 

アルテミスは月の女神と言われていますが、もとは森林と狩猟の神や純潔の守護神でもありました。

 

オリオンを気に入らないアポロンはアルテミスに、オリオンに近づかないように言い聞かせます。

しかし、アルテミスの気持ちがいっこうに治まらない様子から、アポロンは一計を案じます。

ある日、オリオンが川を渡っている姿を見つけ、それに日の光を当て、輝く黄金色に光らせます。

そして、「いくらお前ほどの弓の名手でも、あの川を渡っている鹿を射ることはできないだろう」と、アルテミスを挑発します。

 

アルテミスはこれに応じて、矢を放ちました。

狩猟の女神でもあるアルテミスの矢は的を外すことなく、光り輝く鹿は川の中に倒れて流れていきます。

 

ところが、川岸に打ち上げられているのは、胸を打ち抜かれているオリオンの姿でした。

この姿を見たアルテミスは驚き、悲しみに打ちひしがれました。

 

アポロンはアルテミスを慰め、オリオンとの仲が叶えられないことを諭します。

アルテミスはようやく諦めますが、「せめて、オリオンは立派な姿で、空の中に入れてほしい」と、父であるゼウスに願います。

アルテミスの願いは聞きどけられ、オリオンは星座となって輝きました。

 

他にも、オリオンは暁の女神・エーオスに恋をしたため、神々の嫉妬のため、アルテミスの矢によって射殺されたなど、さまざまな伝説が残っていますが、しかしどの伝説でも、オリオン座の姿は、右手に棍棒、左手にはライオンの毛皮をもった姿で描かれています。

そして、アルテミス(月)が通りすぎていく黄道の近くに、三つ星の帯を締めた姿で輝くことになったと伝えられています。

 

冬の大三角と冬のダイヤモンド

オリオン座の「ベテルギウス」、おおいぬ座の「シリウス」、こいぬ座の「プロキオン」を結ぶとできる三角形を「冬の大三角」と言います。

この冬の大三角が冬の星座を見つける目印となっています。

また、ふたご座の「ポルックス」、こいぬ座の「プロキオン」、おおいぬ座の「シリウス」、オリオン座のリゲル、おうし座の「アルデバラン」、ぎょしゃ座の「カペラ」、これらを円状につなげると見えてくるのが、冬のダイヤモンドです。

 

オリオン座ってどんな星?

オリオン座は7個の星で構成されていて、その内2つが1等星他の5つが2等星を持つ大変豪華な星座です。

また、東側の赤い光が1等星のベテルギウスで、右側でひと際明るい星がリゲルで冬の大三角形を構成する大事な星でもあります。

ベテルギウスの隣は2等星のベラトリックスで、ベラトリックスの下にいる星がミンタカで、ミンタカの左側がアルニラムといいアルニラムの左側がアルニタクその下がサイフと呼ばれています。

◎星の寿命

皆さんが普段見ている星にも寿命があり、

それは、星の重さ(質量)によって決まっていて本来ならば

星の寿命は、事故(星同士の衝突等)を除くと、数万年から数千億年と幅が果てしなく広いのです。

ちなみに、太陽の寿命は100億年で現在約46億年と考えられているので後残り約50億年になります。

また、今回取り上げているオリオン座のベテルギウスも寿命を迎え段々暗くなっているので、

都内などで見れるうちに見ておくことをお勧めします。

 

オリオン座の見つけ方

ベテルギウスの近くに3つ、等間隔に並んでいる3つの星があります。

この3つの星は、三つ星と呼ばれ、それぞれにミンタカ(巨人の帯)、アルニラム(真珠の帯)、アルニタク(帯)と名付けられえています。

この3つの星を見つけ、明るい星をつなぐとオリオン座が見えてきます。

 

ちなみにオリオン座を構成している星の名前にもそれぞれ意味があります。

ベテルギウスはわきの下、リゲルは左足、ベラトリックスは女戦士、サイフは剣、ハチサは剣の明るい星、メイサは光る星という意味です。

ハリーポッターシリーズにベラトリックスというキャラクターが出てきますが、ベラトリックスという名前にはこういった意味があったのですね。

 

オリオン座の和名

◎鼓星

日本では外側の4つの明るい星が中ほどにある3つの星を取り囲んでいる様子が雅楽で使う鼓(つづみ)に似ていることから、「鼓星」と呼ばれていました。

確かにつづみの形によく似ていますよね。とても雅な呼び名です。

◎平家と源氏

岐阜県揖斐郡の山村で、赤く輝くベテルギウスを赤旗の「平家星」、青白く輝くリゲルを白旗の「源氏星」と源平合戦時の旗色に例えて呼んでいたことから、和名では平家星、源氏星と呼ばれるようになったそうです。

3つの星を挟んで今も合戦が行われているのですね。

 

オリオン座のベテルギウスが消える⁈

なんとここ最近、冬の星座で最も見つけやすいオリオン座のベテルギウスが明らかに暗くなっているのです。

上の写真は2017年と2019年のオリオン座のですが、2019年は赤いベテルギウスが暗くなっていますね。

なんとここ最近、冬の星座で最も見つけやすいオリオン座を構成する1等星のベテルギウスが年々暗くなっていて、近いうちに消滅してしまうのでは?!

いや、実はもう無くなっているのでは…….と言う諸説が沢山あるのです。

◎オリオン座の光は何年前

ベテルギウスは500~600光年とかなり離れています。

今私たちが見ている、ベテルギウスの光は1,420年~1,520年も前の光なので日本でいうと、なんと室町時代の光なのです。

また、オリオン座の寿命は1000万年となっていて、1億年などに比べてしまうと短いですが

後何年私たちの肉眼で見えるのでしょうか…….。

 

まとめ

今回は宇宙ビジネスとは関係ありませんが、箸休めとして2週にわたり星座や星のお話をしてきました。

やはり星や星座の話はいくつになっても楽しいものです。

しかし、冬になるとつい探してしまう、冬の大三角のひとつであるベテルギウスが今後見えなくなるかもしれないのはとても残念ですよね。

ベテルギウスがまだ見えている今こそ、天体観測をしてみるのもいいのではないでしょうか?

皆さんも流星やオリオン座を見つけてみてください。

その時は温かい格好をして観測してくださいね。

それではまた次回お会いしましょう!

 

 

【参考文献】

宇宙の光の届く速さ

オリオン座は何年前の光?

星の寿命

ベテルギウスの寿命

宇宙の質問箱-星座編

星座図鑑・オリオン座の神話・伝説

冬のダイヤモンドと冬の大三角

『冬の大三角』を使って冬の星座を見つけよう!

星座の和名って知っていますか?「オリオン座⇒鼓星(つづみぼし)」 (2015年10月13日)