皆さんこんにちは!
先日のクルードラゴンの打ち上げを皆さんは見ましたか?
私はリアルタイムで見ることがました!
1日中打ち上げの瞬間のことを思い出してずっとドキドキしていました。
(提供:NASA)
ドッキングの成功もTwitterで動画が上がっていましたね。
The hatches are open and NASA’s @SpaceX Crew-1 astronauts Shannon Walker, @Astro_Soichi, @AstroVicGlover, and @Astro_illini are the newest residents aboard the @Space_Station. Welcome aboard! pic.twitter.com/WYwC7jRVQk
— NASA (@NASA) November 17, 2020
今回は日本人として3回目の宇宙飛行を行った、野口さんも乗ったクルードラゴンについてお話していこうと思います!
スペースX社とは
【あなたにもチャンスがあるかも!】国際宇宙ステーションへの旅が優勝賞品にでも少しふれましたが、スペースX社は2002年にイーロン・マスク氏によって設立されました。
(提供:NASA)
ロケットや宇宙船の開発、打ち上げなどの宇宙輸送(商業軌道輸送サービス)を行っているアメリカのベンチャー企業です。
ロケットは「ファルコン1」、「ファルコン9」、「ファルコンヘビー」があります。
宇宙船では無人輸送型の「ドラゴン」、無人輸送型・有人型の「ドラゴン2」があります。
ロケットエンジンでは「ケストレル」、「マーリン」、「ドラコ」、「スーパードラコ」、「ラプター」があります。
また、スターリンクという衛星インターネットアクセスサービスも行っています。
クルードラゴン宇宙船って何?
(提供:NASA)
クルードラゴンはNASAのCommercial Crew Program(商業乗組員プログラム)の下にスペースX社のドラゴン補給船をベースに開発した直径は4m、全長は8.1mの有人宇宙機です。
キリンの大きさが大体4mなので、クルードラゴンの全長はキリン2頭分の高さということになりますね。(提供:NASA)
クルードラゴン宇宙船は、ファルコン9ロケットの先端に搭載されて打ち上げられます。
(提供:NASA)
宇宙飛行士と与圧貨物を運ぶカプセル、非与圧サービスモジュールであるトランクから構成されています。
カプセルは与圧区域とサービス区域、軌道上に到達した時に開き、再突入した時に閉じるノーズコーンに分類されます。
ノーズコーンとは円錐状の形をしたロケットの先端部の部品のことを言います。
トランクはファルコン9ロケット搭載時にカプセルとロケットの結合の役割を果たし、無人補給ミッションに使う時には曝露機器の搭載場所になります。
トランクの外周にはドラゴン宇宙船への電力供給を行う太陽電池アレイや放熱のためのラジエータ(装置)が設備されていて、再突入前にトランクを廃棄するまで使われるそうです。
(提供:NASA)
クルードラゴン宇宙船のディスプレイはリアルタイムで位置や目的地、軌道上の環境などの機体情報を表示し、軌道上の宇宙飛行士とスペースXの管制センターから完全自動で監視や制御ができます。
ミッション終了後は、大気圏に再突入した後に小パラシュートを展開し、その後4つのメインパラシュートを展開します。
(提供:NASA)
今回のクルードラゴン
開発されたのは、2006年NASAによる
宇宙飛行士の輸送を民間に委託する計画に応える形で始まりました。
当初は無人の貨物補給船である「ドラゴン」を
改良して開発されていましたが
スペースXが開発した有人宇宙飛行船と変更され
ISSに宇宙飛行士を運ぶ目的で、通常4人最大7人が搭乗可能となりました。
ISSへの飛行の他、単独での飛行や、月軌道まで飛行できるようになっています。
下の動画は2019年2月にNASAのサイトにアップされたクルードラゴン内部の映像です。
(提供:NASA)
内部は、白と黒を基調としていてとてもシンプルな作りで、
スターウォーズに出て来るストームトルーパーの色合いに似ていますね。
シートをがっちり支える太いフレームは打ち上げ時などにかかるG(重力)を受け止めるのと、打ち上げ失敗の際の大爆発に巻き込まれないようにロケットエンジンを急噴射させて危険離脱する際のショックにも対応できるよう設計されています。それでも、乗員が受けるG(重力)は「ディズニーランドの乗り物と同じ程度」とのことです。
(提供:スペースX)
また、船内はタッチパネルを多用した近代的な作りになっています。
また、カプセル部分は、再使用ができ、コスト削減が図られています。
(提供:スペースX)
また、左下の画像では、内装はまだ初期のもので7人のりで少し窮屈そうですね。
右下の画像が今回の内装ですが、新しくなり4人乗りで広々としていていいですね。
(提供:NASA)
搭乗しているクルードラゴンのカプセルは、クルーの4人によってResilience(回復する力)という名前が付けられました。
クルードラゴンのカプセルは再使用されるため、今後もこのカプセルが飛行する際にはレジリエンスと呼ばれ続けることになります。
命名の理由について野口宇宙飛行士は、「レジリエンスとは、困難な状況から立ち直ること、形が変わってしまったものを元通りにすることといった意味。世界中がコロナ禍で困難な中、協力して社会を元に戻そう、元の生活を取り戻そうという願いを込めた」と語っています。
クルードラゴンの1座席あたりの費用は5500万ドル(約58億円)と試算されておりますが、これをもとに4席分の金額を計算すると、日本円換算で約232億円をNASAがスペースX社に支払ったことになります。
まとめ
JAXAの動画を見て、ふと宇宙に行っている人達はどんな気持ちなのだろうかと思いました。
私なら不安でいっぱいになっているだろうと思います。
しかし、緻密な準備と計算によって打ち上げやドッキングが行われていました。
宇宙ステーションへの長期滞在によって起こるストレスや精神心理面におけるサポートも充実しているようですね。
無重力では90分も運動しないと筋肉が低下するため、筋肉の低下を防ぐためにジムみたいな施設があるのに驚きました。
地上に戻った時のためにこういった施設があるのですね。
また、将来的に臓器を作ることで医療に貢献できることや、宇宙で植物を栽培が出来ることにも驚きました。
宇宙と地上でどのように植物の育ちかたが違ってくるのか、結果が楽しみです!
(提供:NASA)
微小重力空間においては暖かい空気が上にいかない為、火は周囲の酸素を吸いつくすと消えてしまうことに大変驚きました。
火事の心配がないじゃないかと思ったのですが、空気の循環時はどのようになるのかが今回のテーマのようですね。
どのような結果になるのか楽しみです。
余談ですが、私たちが普段何気なく口にしているカロリーメイトが宇宙食として支持率が高いことを知りました。
ではまた次回お会いしましょう!
【参考文献】
ファルコン9ロケット : 国際宇宙ステーション(ISS) – 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター