宇宙ビジネスMEDIA編集長の池田 真大(いけだ まさとも)です!
今回の記事は先日、北海道の大樹町に行った際に訪問させてもらった大樹町多目的航空公園にある『大樹町宇宙交流センターSORA』を特集した記事です!
大樹町多目的航空公園は訪れたのは初めてではないのですが、前回行った時は今年の2月で、雪が積もっていて一面銀世界でした!
(2月の大樹町宇宙交流センターSORA)
大樹町宇宙交流センターSORAもしまっていたので、実際に中に入ったのは初めてでした!
(少しアングルが違いますが、これが今回の大樹町宇宙交流センターSORA)
実物大ロケットや模型の展示
入ってすぐの展示室に目を引くロケットの展示があります。
この4機のロケットは大樹町内で打ち上げられた機体で、北海道大学と赤平市の植松電機が共同で打ち上げたカムイ型ハイブリッドロケット、インターステラテクノロジズ社のロケット「ゆきあかり」「すずかぜ」、東海大学小型ハイブリッドロケットです。
みなさんがイメージするロケットと比べて「小さいな」感じたのではないですか?
私も宇宙ビジネスの学習を始めるまでは、ロケットといえば、全長何十メートルもある大きなモノのイメージでした。
確かに間違えではないです。
大型のロケットも開発、製造は活発に行われていて、スペースXのCrew DragonがISS(国際宇宙ステーション)へNASAの宇宙飛行士を送り届けたのはまだ記憶に新しいですね。
大型ロケットは主に、有人飛行や大型のペイロード(宇宙に届ける荷物)を搭載する事が目的となっていて、大型なほど、製造や燃料にお金がかかります。
対して、小型のロケットは無人飛行、ペイロードも小型限定となり実験を行う際に活躍します。
大型ロケットに比べてコストを抑えられるのがメリットです。
展示されているロケットも目測ですが5m程度でした。
これはインターステラテクノロジズ社が打ち上げた観測用ロケット『MOMO1号』の実物大模型で、地上100kmの宇宙空間を目指すのが主なミッションで、全長10m、直径50cmです。
私の率直な感想は、「こんな小さなロケットで宇宙に行けるんだ!」という驚きでした。
これまでも他のロケットやMOMOロケットのサイズデータは見る機会はありました。
ただ、いまいちピンときてはいなかったのですが、実物大の模型をみて凄さを実感しました。
展示している機体のMOMO1号は残念ながら宇宙空間には到達しませんでしたが、後継機のMOMO3号機で民間企業初となる宇宙空間に到達することになります!
この写真は姿勢制御実験機の胴体部です。
これだけの説明だとイメージつきづらいですよね。。
宇宙空間には空気が無いので、地球上と同じような感覚での方向転換などはできません。
それに伴い、燃料も地球上と宇宙空間とでは使用するものが違ってきますし、宇宙空間でのミッションを行うためには、機体の姿勢制御がかなり重要になってきます。
せっかく宇宙空間に達したとしても、姿勢制御ができていなかったら観測対象にカメラを向けられなかったり、動力源にソーラーパネルを合わせられなかったりと致命的です。
北海道キューブサット 開発チームが手がけた、超小型人工衛星「HIT-SAT」
対比物があればもっと分かりやすかったのですが、1辺が12cm四方の立方体超小型人工衛星で、重さは2.7kgです。
このサイズで宇宙空間でミッションを遂行するために、中身には様々な機会がぎっちりと詰まっています。
超小型衛星については、以前の記事で、名古屋大学の「民間における宇宙利用」 2週間基礎コース受講体験記事!(後半戦)説明しているので併せて読んでみてください!
挑戦者たちの聖地、大樹町
北海道大樹町といえば、インターステラテクノロジズ社を思い浮かべる人も少なく無いと思います。
私もその中の一人でした。
大樹町宇宙交流センターSORAに入って、いろんな実験が行われていることを知り、また大樹町が何十年も前から航空宇宙開発に力を入れていることを初めて知りました。
多くの大学やJAXAの実験、今後は民間企業の実験がもっと盛んになってくることは間違い無いです。
地域をあげて、宇宙産業に取り組み、成果をあげている事が伺えました。
宇宙ビジネスに携わる身としては、こういった成果を目の当たりにすると気持ちが奮い立ちますし、可能性が広がっていくことを実感します。
これからの宇宙ビジネスは面白さが加速していくので、興味を持っている方はウォッチしているだけではなく、思い切って飛び込んでしまうことをオススメします!
次回の記事は、大樹町の宇宙開発についてインタビューしたいと思っていますので、そちらもぜひお楽しみに♪
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!