みなさんこんばんは⭐️

宇宙ビジネスMEDIA編集長の池田 真大(いけだ まさとも)です!

今回はタイトルを読んでもらうとピンとくる方もいるかとは思いますが、宇宙食開発に取り組んでいる小学生がいるとTwitterで見つけてしまい、「これは絶対に話を聞いてみたい!」と思い取材を申し込んだところ、快く受けていただきました!

ちなみに、取材当時は小学6年生でしたが今春で中学生になった増田 結桜(ますだ ゆら)さん

中学生でも凄いのに、小学生の頃から宇宙食開発を始めているなんて凄すぎますよね!!

インタビューでは増田さんの活動についてがメインなので、まずは増田 結桜さんについて紹介します。

(YouTube:Daiichi TV CHANNELより)

いろんなメディアに取り上げられている増田 結桜さんですが、静岡第一テレビのニュースで特集されている動画が増田 結桜さんについて分かりやすくまとめられているのでぜひご覧ください✨(2022年8月30日放送)

インタビュースタート!

(いけだ)
よろしくお願いします!
なぜみかんゼリーにしようって決められたのですか?

(結桜さん)
はい!よろしくお願いします!

まず私が静岡の出身で、静岡のみかんがとても美味しく、みかんが大好きなので、静岡のみかんを使ってみかんゼリーを作ることで、静岡のみかんをもっと有名というか、世界中の人たちに食べてもらいたいなという想いからみかんゼリーにしようと思いました。

(いけだ)
日本の宇宙食は、宇宙飛行士の間でもすごく人気だと聞きますよね。
多分今後、増田さんの作ったみかんゼリーがアメリカの宇宙飛行士から「俺にもくれよ〜」と言う日が来るのでしょうね、きっと!

(結桜さん)
はい!来て欲しいです!

(いけだ)
今実際にチームで動かれていて、何か苦労していること、大変だと感じることはありますか?

 (結桜さん)
試作の中で一番大変だと思うのは、やっぱり凝固剤です。
一番大変かなと思います。

(いけだ)
凝固剤も、静岡の食材を使おうと考えているのですよね?

(結桜さん)
はい!全てにおいて静岡の食材を使いたいなと思っていて、今静岡県内で凝固剤を作っている食品関係の企業を探しているところです。

(いけだ)
その企業がサポートしてくれるケースは結構あるんですか?

(結桜さん)
凝固剤は結構、企業さんから凝固剤の試作品をいただいたりはしていて、それを使って少しずつ試作を始めているとこです。

(いけだ)
凄いですね!
今大学生の人たちと一緒にチームを組まれているという記事を拝見したのですが、増田さんは今小学生ですよね?(取材当時)
年齢が上の方々とお仕事というかプロジェクトに取り組む中で大変なことや、気をつかう部分などありますか? 

(結桜さん)
チーム内では、そんなにお互い気をつかっている事は無いですね!
結構チーム内の大学生も、他の学生とつながったりしてみんなそこで仲良くなっている感じですね。
一緒にプロジェクトを進めていくメンバーとしてお互いを尊重しあっていますね。

 (いけだ)
素敵なチームですね!
4年間計画で取り組まれているという記事も見させていただいたんですが、4年間で実現できそうなことって何かありますか?

(結桜さん)
みかんゼリーは結構試作品が完成しているので、後は書類審査だけかなとは思います。

(いけだ)
えっ!?もしかすると、早ければ来年再来年とかにも認定されちゃう可能性があるってことですか?

 (結桜さん)
来年再来年は難しいかもしれないです。💦
梱包とかパウチしてくださる企業さんが静岡にいるんですけれども、その検査も含めたら結構時間はかかるんじゃないかなと思っています。

(いけだ)
食品開発以外にも宇宙に持っていくための梱包なども必要ですもんね。

今回、新しく宇宙飛行士になられた2名の方いらっしゃるじゃないですか。
その方たちの初フライトには4年間あれば間に合いそうですよね!

(結桜さん)
そうですね。ただ、もう日本人宇宙飛行士がISSに行くのは古川さんでもう終わりなので、ISSは厳しいかなとは思うんですけれど、消費期限の問題とかもあるかもしれないんですが、月面だったら間に合うんじゃないかなと思っています。

(いけだ)
そうですね。ISSの運用自体が終わっても民間の宇宙ステーションが始まるし、ISSも運用延長しそうだな〜と個人的には思っています。
多分民間向けに提供されるんじゃないかなぁって。
増田さんが挑戦している宇宙食開発ってみかんゼリー以外に2つほどありましたよね。おでんと…。

(結桜さん)
おでんとけんちん汁ですね!
おでんを最初に試したのですが、ただ市販のものに飾りを付けただけという感じだったので、それはちょっと自分で作ったとは言えないと思っているので、今はけんちん汁とみかんゼリーを試作しています。

(いけだ)
そういうことなんですね。けんちん汁の試作の進み具合はいかがですか? 

(結桜さん)
けんちん汁は、全部静岡産の物を使いたいのですが、結構お金がかかってしまうので、いまいち試作ができていない感じなんです。

(いけだ)
具材多いですもんね。
お話聞けば聞くほど本当に凄いなと思います!

宇宙食をターゲットに活動されていて、最近だと若狭高校のサバ缶が話題になっていましたが、始めた先生から考えてみても、10年位でやっと今回認証されたので、それを小学生がチャレンジしようとすること自体が凄いことですよ!
多分ご家族の協力もあるのかとは思いますが、お父さん、お母さんのフォローがしっかりされているんだろうなぁっていうのも感じるんですけれども、今お母様もいらっしゃれば少しお話聞かせてください。

(お母さん)
はい!います!

(いけだ)
結桜さんしっかりされていて大人と話しているような感覚で話ができているので、ほんとに凄いなと感心しております!
ちょっとお母様からもコメントいただきたかったのですが、お子さんがこうやっての宇宙食の研究開発という分野で活動されている中で、普通のご家庭だと小学生ってまだこんなに本気で取り組んでいる人って中々いないと思うんですよね。
他の分野だったとしても。
それを応援されている親の目線としてはいかがですか?

 (お母さん)
そうですね。もともとは、今から約3年前のコロナになった位の時から宇宙のことに興味を持ち始めて、そこからずっと宇宙について調べたりしていて、「天文学者になりたい」と最初の頃は言っていましたね。
「そういう路線でいくのかな」と思っていたら、ある時から急に宇宙食に興味を持ち出したんです。
最初は『こういうのがいいな』みたいな感じで絵を描き、設計図というか、Images図みたいなものを書いていたんですけど、それを“作ってみる”っていう段階ではなかったです。

 でもこの子が通っている、オンライン塾のメンターさんと話していたら、「実際に作ってみたらいいじゃん!」っていう話になり、最初は結構軽く考えていたんですよ。
『じゃあ作ってみようか!』と、静岡なので「静岡おでんでやってみたい」となったんです。

その頃に若狭高校さんへオンライン取材をお願いした時に、サバ缶のできるまでの大変だった話とか、コツとかを教えてもらい、「どうやらとろみをつけたらいいらしいぞ」という話になったんです。
ただ、いざ作り出したら意外に奥が深いということに気づいたんですね。

作っているうちにさっき言っていたみたいな、おでんだとなんか自分で作った感が全然ないみたいで、「じゃぁ自分の好きなもので作ったら?」ということで“みかんゼリー”を作り出しました。

 若狭高校さんに教えてもらった凝固剤だと美味しいみかんゼリーにならず、試行錯誤の結果としてある凝固剤にたどりつきました。

せっかくなら『作ったものを誰かに食べてもらいたい』ということで、ちゃんと評価してくれる人を探している時に、宇宙食を作ったことのある企業さんが静岡県の焼津にあるという情報を知り、試食してもらうことになりました。
なんとなく作ってみたのがきっかけで、作り始めるところまでは手伝ったりしていたんですが、「無理」とか「できない」っていうよりも、『とりあえずやってみたらいいじゃん!』という後押ししたところからスタートしたので、別に何かしたというよりかは、軽い気持ちで始めちゃったのが、本格的になってきたという感じなんですよね!笑

 (いけだ)
そうだったんですね!すごいです!
スタートから考えて、普通はこういうのって親がめちゃめちゃ指導して動いていくイメージでした。
子供がやっているけれども、実はその裏で親が…みたいな形もあったりするのかなと思うんですけれども、3年前から初めて今はもう本格的に動かれているのも、凄いことなんだと私は感じていています。

(お母さん)
ありがとうございます!

(いけだ)
宇宙×〇〇という企画で、企業が宇宙食に注目して動いている中で、小学生が本気で参入しているという事実が、今まであり得なかったことだと思うんです。

(お母さん)
まぁそうですよね!笑

(いけだ)
小学生料理コンテストっていうわけでもないじゃないですか!
本当に大人のビジネスの世界に飛び込んでいるっていうのってホント凄い事だなって思います。
できればいろんな形で応援させてもらいたいです!
私自身はメディアなので宇宙食で具体的に支援ってできないかもしれませんが、多くの方に増田さんの取り組みを知ってもらう事で『自分でもトライできるかも』って思える人が増えると思うんですよね。

宇宙を勉強している子だったり、天文学をやっている子どもたちはニュースでやっていたりもしますけれど、宇宙食開発に挑戦している小学生っていうのは初めて聞いたので驚きました!

さらにアイディア出しただけではなくて、本当に活動されていて、心から尊敬できることだなと思っています。
今後も実際に「認証されました!」ってタイミングとか、実際に「打ち上げられました!」とか「届けられました!」っていうのを取材させていただけたら嬉しいと思っております♪

(お母さん)
すごいハードルが高いんですけれど、いけださんもそうなんですけれど、周りの関わってくださる大人の方で誰一人として『そんなこと不可能』と言う人がいないんですよ。
それって子供にとっては凄く有り難いことです。
それがあるから頑張れる部分もあると思っています。

これが関わった大人に、『いやいや、そんなの無理だし』って言うような事を言われたら、そこで子供ってやらなくなると思うんですよ。
宇宙食を開発した企業にも「本当に大変」という事実も聞きましたが、『無理』とは言われていないんです。
「大変だけどこういうプロセスがあって」とか、リアルにお金の話とかも話していただき、本当に一人の大人として、一人の人間として接してもらいました。
『無茶な事とは絶対言わず、時間はもしかしたらかかるかもしれないですが、それでも一歩一歩近づいている』と言って下さって、凄く有り難い事だなと思っています。

(いけだ)
それは増田さんの家族の皆さんもそうだなと感じました。
私だったら割と早いタイミングで「無理なんじゃない?」って言ってしまう気がするんですよね。
でも、お母さんもお父さんもそんなこと一切言わずに応援して、さらにその周りの大人たちも「無理だ」と言わずに応援してくれてるっていうのが今続けられている理由の1つなんだろうなと感じました。

だからこそ、個人的にもすごく期待しています!

 (お母さん)
ありがとうございます!

(いけだ)
たしか今の宇宙食ってスイーツみたいな甘味が割と少ないんですよね。
宇宙飛行士の方たちも絶対、甘いのが欲しいですよね。

 (結桜さん)
今、日本の宇宙食だと、ピーチゼリーとかビスコはありますけど、デザートっぽいものが少ないですね。

(いけだ)
そうですよね。訓練された宇宙飛行士だったら、今の甘いものが少ない食事でも耐えられるんだろうとは思うんですけれど、これからの時代で宇宙旅行が広がってくると、どうしても『甘いの食べたい』ってう人たちが続出すると思うんですよね。
そういう時に増田さんが作った『みかんゼリー』が一緒に宇宙に持っていかれる時など、どんどん取り上げられればいいなと思います!

今は子供に対しての選択肢をたくさん与えられる時代になっていると思っていて、本気で研究して同じように自分も目指したいっていう小学生、中学生、高校生、宇宙を本格的に学び始める大学生より手前からやれるモデルケースになってほしいなと思っております。
「自分も増田さんみたいになってみたい!」、「なってもいいんだ!」っていう子が出てくるモデルケースになると、宇宙産業的には嬉しい状態になってくるんだろうなと思います。
ぜひ定期的に研究成果などをお聞かせいただければ嬉しい限りです。

最後に、宇宙食を作るにあたって、4年間で完成させるというか成功させると言う意気込みと、自分みたいに宇宙食やりたいと言う同年代の人たちにも向けたメッセージがあればいただきたいです。

(結桜さん)
意気込みとしては、今チームの方でも資金を集めようとしていて、企業様に向けても資金を集めようとしています。
資金が集まったら本格的な書類審査に入れたらと思っていて、目標としては来年にはもう書類審査には入っていたいです。


宇宙食作りしたかったら、まずは自分の好きな食べ物でやった方がいいです。
やっぱそっちの方が楽しいし、地元や自分の出身地とか、育ったところでの有名な食べ物の中の好きなものを宇宙食にしたら絶対面白いと思います!
その食べ物も全国とか世界中に広がっていくと思うので、好きな食べ物で宇宙食作りやった方が絶対にいいと思います!

(いけだ)
ありがとうございます。
小学生の口から資金調達っていう言葉が聞ける日が来ると思わなかったですね!

めちゃめちゃかっこいいです!
いや〜本当に凄いですね!大人と同じ感覚でプロジェクトを進められているんだなというのがすごく伝わってきました。

あとがき

小学生から静岡県産食材で日本宇宙食の開発に本気で挑戦している増田 結桜さんと、それを支えるお母さんにインタビューしてきました。
話していて率直に思ったことは「大人みたい」です。

考え方や、回答がこれまで取材してきた人たちと何ら変わりがありませんでした。
自分が小学生の時にこんなにしっかりとしていたかと思い返すと増田さんの凄さが実感できます。

宇宙×◯◯ は本当の意味で、誰にでもチャレンジできるといういいモデルケースになると思っています。

これからも宇宙ビジネスMEDIAとしても全力で応援していきたいと思っています✨
いけだのように『私も増田さんを応援したい!』という方はぜひ公式ホームページやSNSから問い合わせてみてください!

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