こんにちは!
宇宙に行ける機会があるなら、あなたならどうしますか?
CGではない、リアルな宇宙を自分の目でみることができたら?
そんな番組があるならどうしますか?
米オンラインメディアのDeadlineが宇宙ステーションへリアリティ番組を制作しようと進めています。
番組での勝者には宇宙旅行への切符が渡されます!
このような取り組みを歓迎している企業もあり、誰でも宇宙へ行ける機会が多くなるかもしれません。
ではこの番組で、宇宙への旅をするのは誰なのか?
リアルな宇宙を見ることができるのか、番組から目が離せないですね。
今回は番組の報酬として挙げられている『国際宇宙ステーション』と『国際宇宙ステーションへの旅費』について特集します!
国際宇宙ステーションとは
国際宇宙ステーション(ISS)は、地上から約400km上空に建設された有人実験施設です。
地上から400kmというと、ちょうど大気圏内でいうところの熱圏に位置しています。
1周およそ90分というスピードで地球を周回していますが、速さに置き換えると以前の記事で掲載させていただいた『宇宙デブリ』とほぼ同じ秒速約8kmと言われています。
宇宙ステーションの長さに関しては約73m、幅は約108mで、サッカー場ほどの大きさであるとされています。
これだけの質量のあるものを一度に宇宙へ打ち上げるのは不可能であるため、なんと40数回に分けてロケットやスペースシャトルによって宇宙へ運んだのち宇宙飛行士がロボットアームを操作し、少しずつ組み立てて建設したそうです。
また現在では、日本、アメリ力、ロシア、ヨーロッパの各国、カナダなどの15ヵ国が協力して運用しており、内部で共同作業する際には英語を共通語としてコミュニケーションを取っているそうです。
ISSは、1998年から建設が開始され、2000年11月2日から宇宙飛行士が滞在を開始し、現在は約6ヶ月ごとに宇宙飛行士が交代で滞在しながらさまざまな実験を行っています。
主な目的は、宇宙空間という無重力の環境を利用した特殊な実験、主に品質の高い半導体などの材料を生成したり、研究を長期間行える場所を確保し、それにより得られた成果を活かして科学技術をより発展させること、そして地上の生活や産業に還元していくことです。
そして、近い将来我々が宇宙で暮らす際に、宇宙での環境が人体や生物にどういった影響を与えるのかも調べているそうです。
このように、天体の観測や宇宙の状況を監視しているだけに留まらず、その空間ならではの実験施設としても運用されているわけです。
その他にも地上では調べられないような物質の構造を解き明かすことも可能であると言われています。
加えて、人が滞在可能な環境として整えられているスペースも用意されており、実験モジュールのほか、そこで働く宇宙飛行士が生活するための居住モジュール、倉庫になる補給モジュールなどがあります。
いずれの場所も、酸素が20%、窒素が80%で、地球と同じ環境が保たれており、さらには気圧も地球同様に1気圧に設定されているため、無重力空間でありつつも、宇宙服を着る必要はないのだそうです。
また昨今では、宇宙デブリ問題が深刻化し、その課題を解決すべく宇宙状況把握(Space Situational Awareness)という活動のもとで、国際宇宙ステーションによる宇宙デブリの観測とその衝突を回避するよう働きかけることが急務であると言われています。
宇宙デブリが最も集中する箇所は、800km~850kmの外気圏下方であると【SF映画にも登場!?】宇宙ゴミの実態と果敢に挑み続ける現代人にてご説明いたしましたが、現状では熱圏に位置するISSよりおよそ400km上空を漂うデブリにも目を向けつつ、宇宙活動を行うことを強いられているわけです。
こうした課題が積み重なることで、ISSの役割は近年では広範囲に渡りつつあるようです。
国際宇宙ステーションへの旅費はいくら?
今回の記事にあるスペースX社はアメリカの宇宙ベンチャー企業です。
南アフリカ出身のElon Musk(イーロン・マスク)氏が2002年6月に航空宇宙工学技術者のトム・ミュラーと航空宇宙技術者のクリス・トンプソン、機械工学者のジム・カントレルたちとともに、スペースXを創業しました。
日本では、2018年にZOZOTOWNの元代表取締役社長の前澤友作氏がスペースX社の月旅行への搭乗者の一人として、スペースX社が発表したとニュースになりましたね。
今回のニュースでは、2023年の国際宇宙ステーションへの旅のためにスペースX社の宇宙船の座席を優勝賞品としていますが、現在販売されている旅の費用はいくらなのかを調べました。
国際宇宙ステーションへの旅行は、2001年に最初の旅行客となったアメリカの実業家デニス・チトー氏が宇宙旅行会社のスペース・アドベンチャーズ社の仲介の元、9日間滞在したときに支払われた金額は約22億円だそうです。
企画の勝者1名には国際宇宙ステーションに10日間滞在できるようです。
NASAが2019年に民間の宇宙飛行士を滞在させることを受け入れると発表した時の旅費は
1人1泊当たり約370万円になるとの考えを示していました。
価格の変動がなければ、1人当たり10日の滞在で約3700万円、さらに送迎料、ツアー手数料も支払うと考えられます。
決して安いといえる金額ではないこの旅を、優勝したら無料で宇宙旅行を体験できる企画、一生の思い出になりますね。
どんな方が優勝されるのか今から楽しみです!
まとめ
国際宇宙ステーションは私たちにとってはまだ遠い存在だと思います。
国際宇宙ステーションへ旅に行ける旅行があることを知らない人も多いのではないでしょうか。
しかし、宇宙旅行へ行った方々の体験を聞くと自分が体験したような気分になり、宇宙旅行を身近に感じることができます。
これから宇宙旅行をする人が増え、旅行の選択肢として増えていくことで、価格も少しずつ安くなり私たちの旅行の選択肢にも宇宙が増えていくかもしれません。
また、宇宙旅行へ夢を抱く人が少なからず存在する中で、当該宇宙ビジネス関連の数多ある企業が何度もその夢の実現へ向かって努力を重ねてきた事だと思います。
しかしながら、今回の記事でも若干クローズアップされていますが、番組の製作途中で致命的な事故が起こっているとのことです。
こうした宇宙旅行関連のドキュメンタリー番組が放送されているのを目にした人も多くいるかと思いますが、宇宙について語る際には、誰もがイメージするであろう未知なる危険というキーワードが常時付随してくることでしょう。
そして、その危険というのは何も、宇宙空間でのみ言える話ではないのではないかと思います。
というのも、国際宇宙ステーションへドッキングし搭乗するまでの過程の前に、まず宇宙空間を突破することが第一関門となるわけですが、そこへ到達するまでに事故が起き、最悪の場合、死傷者を出してしまうことが大いに想定できるわけです。現に、宇宙ビジネス関連のニュースに目を通していると、そういった事故を報道しているメディアがしばしば散見されます。
人々が快適に宇宙で暮らせるよう、宇宙空間にてその環境を整備するのは勿論のことですが、それと同様に、宇宙へ進出するまでに、確実に地球から宇宙空間へ運搬あるいは転送できるロケットないし開発機器の安全性の担保が必要不可欠なのではないでしょうか。
SPACE.comの記事はこちらから:‘Space Hero:’ Planned reality TV show wants to launch winner to International Space Station
Deadlinのホームページはこちらから:Deadline – Hollywood Entertainment Breaking
【参考文献】
国際宇宙ステーション(ISS) – 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター
国際宇宙ステーションは何のためにあるんですか?│国際宇宙ステーション│みんな気になる?!ギモンと答え
宇宙旅行はもう夢じゃない?!~宇宙旅行の楽しみ方&最新情報~:三菱電機 CLUB MITSUBISHI ELECTRIC