皆さん、こんにちは!
12月14日にふたご座流星群が極大を迎えましたね。日本では、昼間ですので観測できませんでしたが、前日の13日深夜からがピークだったようです。
私はすっかり忘れていて見ることができませんでしたが、皆さんは見ることが出来ましたか?
今回、極大を迎えたふたご座流星群は年間三大流星群と呼ばれています。
そんな流星群についてご紹介いたします。
それでは、どうぞ!
年間三大流星群
毎年安定して、多くの流星が流れる3つの流星群を三大流星群と呼んでいます。
1月はしぶんぎ座流星群
8月はペルセウス座流星群
12月はふたご座流星群
来月には、しぶんぎ座流星群が見られ、予想では1月3日午後23時から4日午前0時頃に極大を迎える予想となっています。ですが放射点の高度が低いため、観察には向かないようです。
観察に適した時間帯は、4日の午前2時から5時頃となっておりますが、月明かりの影響でとくに暗い流星が見えづらくなるそうです。
流星は放射点を中心に放射状に出現しますので放射点付近だけでなく、どの方向にも現れますので、放射点から広い範囲を見渡すようにしましょう。
流星については動画と以前紹介した【流星の正体⁈】四季折々の流星群で詳しく紹介していますので、併せて見ていただければわかりやすいと思います。
(提供:国立天文台)
それでは、これから三大流星群を詳しく説明していきます。
しぶんぎ座流星群
しぶんぎ座流星群とは、1年の最初を飾る流星群です。
三大流星群のなかでは、流星の出現数にムラがあり、どれくらい流れるのか予想が難しい流星群です。
ちなみにしぶんぎって何かわかりますか?
しぶんぎとは西暦1800年頃まで使われた四分儀(象限儀)という天体観測道具です。
興味があったら調べてみてくださいね。見た目は分度器を半分にしたようなものでした。
しぶんぎ座は1930年頃に星座の数が88個と決められたときに、しぶんぎ座は採用されなかったため、現在は存在しない幻の星座とされているようです。
では、なぜしぶんぎ座という名前が残っているのかというと、当時しぶんぎ座があった場所の近くに放射点があることから、今でもしぶんぎ座流星群と呼ばれているそうですよ。
(引用動画元:hosiyas)
1時間当たりの流星数
極大期において、夜空の暗い場所で観察した時に見られる1時間あたりの予想流星数は45個となっています。町明かりや極大期でないときは数分の1以下になる場合があります。
活動時期・極大
しぶんぎ座流星群が見れる時期はおおよそ12月28日から1月12日頃です。
極大期は1月4日頃だと言われています。2021年は1月4日です。
見やすい時間帯
しぶんぎ座流星群は、放射点がうしかい座とりゅう座の境界付近にあるので、放射点が上ってくる真夜中頃からが観測しやすく、6時頃に空が白み始めるまで、観測することが出来ます。
方角
しぶんぎ座流星群を見つけるポイントは北斗七星から辿ることが最も簡単です。
見つけにくい方は北東の空を見上げてみてください。
(提供:国立天文台)
母天体
母天体は諸説あり、まだ確定的ではありませんが、2003年に発見された小惑星番号196256の小惑星(仮符号 2003 EH1)が、近年では有力視されています。
2021年の観測条件
しぶんぎ座流星群の日本におけるピーク時刻等を加味した観測条件は,月明りが残念です。
月齢条件
日本では、放射点が22時頃に昇りますが、月は21時頃には昇ってしまうので、一晩中月明かりがあるため、観測できない可能性もあります。
月は空一面に広がるので放射点の方向だけ見る必要はなく、月がない方向を見て、明るい流星が流れてくるのを期待して待ちましょう。目が屋外の暗さに慣れるまで最低でも15分ほどは観察を続けましょう。寒いので防寒対策はしっかり行ってくださいね。
ピーク時刻
ピーク時刻は1月4日の0時頃です。
4日に日付が変わったころから4日未明までが一番の見頃です。
ペルセウス座流星群
ペルセウス座流星群は、極大期がお盆の直前で夏休みの時期と重なり寒さもあまりないため観測しやすい流星群です。
ペルセウス座流星群の特徴は、明るい流星が多いです。
(引用動画元:hosiyas)
歴史
最も古い観測記録は西暦36年であり、古くからある歴史ある流星群です。
ペルセウス座流星群は、1837年に存在が明らかになりました。
スイフト・タットル彗星が発見された1862年には、極大期において1時間あたり4800個の流星群が降ってきた記録が残っています。
1時間当たりの流星数
極大期において、条件の良い場所で観察したときに見られる予想流星群は約40個です。
活動時期・極大
ペルセウス座流星群が見れる時期は7月17日から8月24日です。
極大期は8月13日頃だといわれています。2021年も8月13日に極大期を向かえます。
見やすい時間帯
ペルセウス座流星群は、午後9時頃から見ることができます。明け方まで放射点が高いので、観察しやすい時間帯は真夜中頃から空が白見始めるまで続きます。
方角
ペルセウス座流星群は、空にまんべんなく流れるのが特徴です。
見つけにくい方は、北東の空を見上げてみてください。
方角が分からない方は、カシオペア座やペルセウス座の近くを見上げてみてください。
(提供:国立天文台)
母天体
母天体は、スイフト・タットル彗星です。
約130年の周期で太陽の周りを公転しています。
2021年の観測条件
ペルセウス座流星群の観測条件は好条件です。
月齢、ピーク時刻ともに好条件がそろうのは8年ぶりです。天の川も夜空の暗い空で見え、南西の空には木星や土星も見えます。
月齢条件
月が月齢4(新月の時を0として計算した日数)なので、月明りを気にせず観測ができます。
21時頃に月は沈みます。
ピーク時刻
ピーク時刻は8月13日の4時頃です。12日の日没後から13日未明が1番の見頃です。
ふたご座流星群
ふたご座流星群は一晩に見られる流星数が年間で最大です。好条件下だと、流星数が500を超えることもあります。1時間あたりの流星数は平均で40~60個、多い時には100個近くに達します。
2020年のふたご座流星群は、月齢0の新月、ピーク時刻が昼間なので月明りもなく、観測するには好条件でした。
(引用動画元:norihiko maeda)
歴史
1862年に初めて観測されました。
当時は1時間に10個程度しか見られませんでしたが、徐々に出現数が増加して、今日に至ります。
1時間当たりの流星数
極大期において、夜空の暗い場所で観察したときに見られる予想流星群は約45個です。
活動時期・極大
ふたご座流星群が見られる時期は12月4日から12月17日頃です。
極大は12月14日頃。2021年も12月14日がピークになると予想されています。
見やすい時間帯
ふたご座流星群を見る時間として、午後9時頃が好条件となっています。
放射点が一晩中夜空で見えていますが、夕方は放射点が低いので午後9時過ぎがおすすめです。
深夜2時には、放射点が天頂になるので、流れ星が真上から降ってくるように見えます。
方角
流星が空一面に出現するので、どの方角でも見ることができます。
市街地などの明かりが入らず、空が広く見渡せる場所で見るのがおすすめです。
(提供:国立天文台)
母天体
母天体は、フェートンです。
近地球小惑星の一つで、1.43年の公転周期を持っています。
2021年の観測条件
ふたご座流星群の観測条件は今年と比較すると条件は良くありませんが、観測することが可能です。月明かりがあるので、月が沈んでから薄明までの数時間に観測出来ると良好です。
※薄明:日の出前、日の入り後の、天空のぼんやりした明るさのこと。
月齢条件
月齢は11で、夜中3時頃に月が沈みます。夜明け前の5時頃までが観測好条件です。
ピーク時刻
ピーク時刻は12月14日の16時頃です。月を視界に入れないように見ることがポイントです。
観測するにあたって
冬の観測は極寒なので、防寒対策をしっかり行ったうえで観測を楽しんでください。
まとめ
今回、ふたご座流星群を見られなかった人は来年意識して見てください。
そしてこの記事を見返してみてくださいね。
もうすぐしぶんぎ座流星群が極大を迎えますね、残念ながら見られる可能性は低そうですが、ふと思い出した方は夜空を見渡してみてくださいね。もしかしたら見られるかもしれないですから!
この記事を見て来年の流星群は見てみようかなと思っていただけたのなら幸いです。
では、またお会いしましょう!
【参考文献】
ふたご座流星群が極大(2020年12月) | 国立天文台(NAOJ)